月夜見山荘/おすくにのブログ

南アルプスの麓、日本で最も人口が少ない町・山梨県早川町に移住して20年。地域の人たちから教わってきた山の暮らしの知恵や技術を継承するために、山の暮らしの豊かさを分かち合うるオーベルジュ(宿泊施設のある飲食店)を2019年1月に開設。このブログでは、私たちの暮らしぶりや四季折々の山の恵みを紹介していきます。

ネパールのそば料理「ディロ」をおすくに流にアレンジ

月夜見山荘にお泊まりのお客様の朝食に、ディロをご用意しました。f:id:tsukuyomi_osukuni:20191208202019j:plain

ディロとは、ネパールのそば料理。
熱湯にそば粉を入れてかき混ぜた、いわゆる「そばがき」です。
付け合わせに、カレーやスパイスの効いたおかず類がついていて、ディロをそれらにつけて食べます。

 

それを、おすくに流にアレンジ。
鹿の時雨煮、南蛮味噌、大根葉と人参の炒め煮など、付け合わせを山の食に。

そう思えば、米が取れない山の人たちも、麦、蕎麦、きび、あわ、もろこしなどを水車小屋で搗(つ)いたり碾(ひ)いたりして粉にして、様々に加工して食べてきましたが、最も手っ取り早かったのがこの掻(か)く料理。

ここ早川町でも「ねっくり」や「ねりくり」という、サツマイモなど野菜を煮たものに、そば粉やもろこしの粉を入れて掻いた料理がありますが、その昔はネパールの人たちと同じように、その時、手元にある粉を掻いて、おかず味噌や獣肉、煮物や漬物などと一緒に食べてきたんだろうと想像を膨らましてこの料理を作ってみました。

 

最もプリミティブなそば料理ではないかと思われる、このディロ定食。
ご宿泊のお客様の朝食として、ご提供していく予定です。

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