アマゴの焚き火焼き
コース料理のご予約があり、久しぶりにアマゴを串焼きにしました。
私が一番美味しいと思う魚の串焼きは、釣りの後の河原で、流木などを集め、釣った魚を焚き火で焼いたものです。この美味しさは、備長炭で焼いた川魚でも敵いません(あくまで私の個人的な感想です)。
この経験から、おすくにでお出しする川魚の串焼きは、必ず焚き火を再現して、煙にかけて焼くようにしています。
では、どうして焚き火の魚はうまいのでしょうか?
自分で釣り上げた魚を食べた満足感、片手にビールやワンカップ、河原の心地よい風、川の音、見上げる星空、こんなシチュエーションが魚の味を格別にしていることは間違いありませんが、私はそれだけではないと思っていて、
なぜかと聞かれたらいつも、
「太古の昔からの記憶がDNAに染み込んでいるから」
と答えています。
人類が誕生し火を扱えるようになってから、家族や仲間と焚き火を囲み、調理をし、暖をとり、夜空を眺めながら語り合ってきた、その時の煙の匂いや味が、幸せな記憶とともに我々のDNAにも染み付いているんだと思っています。
そんなことにも思いを馳せながら、このアマゴの焚き火焼きを食べると、また一味も二味も美味しく感じます(笑)。
皆さんも、機会があったらBBQをする際に、木炭の中にちょっと薪を混ぜてみてください。食材が煙で燻されて、いつもとは一味違った幸せなBBQになること間違いなしです。
服や髪の毛に煙の匂いがついてしまう?
そんなことは気にしない、気にしない。