月夜見山荘/おすくにのブログ

南アルプスの麓、日本で最も人口が少ない町・山梨県早川町に移住して20年。地域の人たちから教わってきた山の暮らしの知恵や技術を継承するために、山の暮らしの豊かさを分かち合うるオーベルジュ(宿泊施設のある飲食店)を2019年1月に開設。このブログでは、私たちの暮らしぶりや四季折々の山の恵みを紹介していきます。

アマゴの焚き火焼き

コース料理のご予約があり、久しぶりにアマゴを串焼きにしました。

私が一番美味しいと思う魚の串焼きは、釣りの後の河原で、流木などを集め、釣った魚を焚き火で焼いたものです。この美味しさは、備長炭で焼いた川魚でも敵いません(あくまで私の個人的な感想です)。

 

この経験から、おすくにでお出しする川魚の串焼きは、必ず焚き火を再現して、煙にかけて焼くようにしています。

 

では、どうして焚き火の魚はうまいのでしょうか?

 

自分で釣り上げた魚を食べた満足感、片手にビールやワンカップ、河原の心地よい風、川の音、見上げる星空、こんなシチュエーションが魚の味を格別にしていることは間違いありませんが、私はそれだけではないと思っていて、

 

なぜかと聞かれたらいつも、

「太古の昔からの記憶がDNAに染み込んでいるから」

と答えています。

 

人類が誕生し火を扱えるようになってから、家族や仲間と焚き火を囲み、調理をし、暖をとり、夜空を眺めながら語り合ってきた、その時の煙の匂いや味が、幸せな記憶とともに我々のDNAにも染み付いているんだと思っています。

 

そんなことにも思いを馳せながら、このアマゴの焚き火焼きを食べると、また一味も二味も美味しく感じます(笑)。

 

皆さんも、機会があったらBBQをする際に、木炭の中にちょっと薪を混ぜてみてください。食材が煙で燻されて、いつもとは一味違った幸せなBBQになること間違いなしです。

 

服や髪の毛に煙の匂いがついてしまう?
そんなことは気にしない、気にしない。

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