月夜見山荘/おすくにのブログ

南アルプスの麓、日本で最も人口が少ない町・山梨県早川町に移住して20年。地域の人たちから教わってきた山の暮らしの知恵や技術を継承するために、山の暮らしの豊かさを分かち合うるオーベルジュ(宿泊施設のある飲食店)を2019年1月に開設。このブログでは、私たちの暮らしぶりや四季折々の山の恵みを紹介していきます。

イノシシのコッテリ味噌煮込み

イノシシのスジとスネを使って、味噌煮を作ってみました。

 

まずはスジがついたままのスネ肉をぶつ切りにし、酒、砂糖、生姜、ネギなどと柔らかくなるまでコトコト煮ます。

煮汁を味見しましたが、イノシシのいいダシが出て、この状態でもかなり美味しいです。塩を入れて飲みたいけど、今日は我慢。

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イノシシがある程度柔らかくなったら、一口大にちぎったコンニャク、八丁味噌を加え、味が染みるまでさらに煮ていきます。

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1時間ほど煮たら、コンニャクにもしっかり味が染みました。

最後に器に盛り、小口ネギを乗せて完成。
おそろしく日本酒がすすみますね、これは。

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大人のポテトフライ

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ジャガイモの植え付け準備が始まる3月。
去年取れたジャガイモの整理整頓が始まります。

 

食べきれなかった、そして種芋にもならない小さな芋を使って大人のポテトフライを作りました。ニンニク、ローズマリーと一緒にじっくり揚げます。水分が抜けたジャガイモの方が、ポテトフライには合うんです。

 

ほくほくのジャガイモに、ニンニクとハーブの香りがたまりませんな。
ついつい食べ過ぎてしまいます。

フキノトウ

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フキノトウが出始めました。

今年は暖冬のせいで、例年より半月は早いですね。
そして、いつもよりちょっと小ぶり。

早く出た分だけ小さいのかな。
因果関係はわかりませんが。

天ぷらにして、お出ししていきたいと思います。

 

自家製シメサバ

 

 

脂ののった金華鯖を使ってシメサバづくり。

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まずは鯖を三枚におろし、

 

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酢に浸けます(もう少し工程はあるのですが、そこは内緒!)

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数時間で完成。

 

早速、尻尾の方をちょっと味見。

うーん、爽やかな酢の香りとまったりとした鯖の脂、最高ですね。

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海なし県の山梨でも、保存のきくシメサバは昔からよく食べられていたようですね。

 

鯖は海の幸ではありますが、山梨の食文化の一端として、シメサバを夜のおつまみメニューに加えてみたいと思います。

 

ハコベのオムレツ

春の七草のひとつ「ハコベ」を摘んで、オムレツにしてみました。

中はふんわりトロトロ、ハコベの食感がアクセントです。

 

しばらくの間、夜のメニューとしてご提供していきます。

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鹿スネ肉のシチュー

2月の満月ナイトでお出しした鹿スネ肉のシチューをご紹介。

 

鹿のスネ肉は火を通すと硬くなるので、焼物などには使いづらいです。
でも、長時間煮ると柔らかくなるので、煮込み料理にはぴったり。

 

おすくにでは、普段はしぐれ煮にしてご提供していますが、今回は寒い時期のナイトということで、心も体も温まるようシチューにしてみました。

 

まずは、鹿のスネ肉をぶつ切りにして、フライパンで焼きます。
本当ならもっと大きく切っても良いと思いますが、大人数のイベントだったので、皆さんに行き渡るように小さめ(1.5cm角程度)に切ってます。

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別に炒めた玉ねぎに焼き色をつけた鹿肉を加え、赤ワイン、ざく切りトマトにローリエの葉を加え、アクを取りながらコトコト、スネ肉がわらかくなるまでじっくり煮ます。今回は、3時間ぐらい煮たでしょうか。

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お肉がやわらくなったら、人参、じゃがいも、大根、セロリを加え、さらに煮ます。
野菜はじゃがいもはとろみを出すためにも必須だと思いますが、それ以外は色合いを見ながらあるものを入れれば良いと思います。白菜なんかを入れても美味しいと思いますよー。

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最後に、塩胡椒やケチャップなどで味を整えて完成。
隠し味は、早川町の特産品「白鳳味噌」です!

 

おけじゃ飯(煎り黒豆のご飯)

黒豆を見かけると無性に作りたくなるのが、このご飯。

「おけじゃ飯」という、島根県出雲地方の郷土料理です。

 

作り方はいたって簡単。

 

黒豆がハチマキをする(皮に亀裂が入る)までフライパンなどで煎ります。

あとは研いだ米に煎った黒豆を加え、酒と塩を加え炊くだけ。

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ほんのり紫がかったお米が美しい。

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豆の香ばしい香りがたまりませんなー。

 

おおよその分量の目安です。

 

米3合
豆1合
酒70cc
塩小さじ2(ちょっと薄いかも)
水は米と豆を足した量に合わせる(この場合は4合に合わせる)

 

で、おけじゃ飯の「おけじゃ」ってどういう意味?
煎った黒豆に入ったハチマキのことを、現地では「おけじゃ」というそうです。

 

豆料理と聞くとなんだか難しいイメージがあるかもしれませんが、この料理はとっても簡単なのでぜひ皆さんも試してみてください。

 

おすくにでも、しばらくの間、季節のご飯として、この「おけじゃ飯」をご提供していきます。