月夜見山荘/おすくにのブログ

南アルプスの麓、日本で最も人口が少ない町・山梨県早川町に移住して20年。地域の人たちから教わってきた山の暮らしの知恵や技術を継承するために、山の暮らしの豊かさを分かち合うるオーベルジュ(宿泊施設のある飲食店)を2019年1月に開設。このブログでは、私たちの暮らしぶりや四季折々の山の恵みを紹介していきます。

茂倉ウリ

早川町内では、昔から、自分で種を取って作り継がれてきた自家採種の作物がいくつかあります。

 

その中の代表格が茂倉ウリ。茂倉(もぐら)という集落で作り継がれてきた、昔ながらのキュウリです。

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茂倉ウリ。地元の人にとっては、右上のが食べごろ。

形はずんぐりむっくり。色は半分白い半白ウリ。普通のキュウリぐらいの太さのときにも食べますが、地元では、もっと大きくなるまで置いておき、皮が黄色やオレンジになったものを収穫してから食べる方が多いです。

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大きくなったものは二つに割り、中の種を取り除いて食べます。

食べ方も色々とありますが、郷土食として有名なのが冷汁。
冷たい味噌汁の中に千切りにした茂倉ウリを入れ、麦飯などにかけて食べます。

 

そのほかにも、乱切りにして味噌と合える「味噌っころがし」や、千切りにしたものをそうめんと一緒に麺のように食べる「ウリそうめん」。もちろん漬物などにもします。

 

でも、一番美味しいのはこれ(写真下)。


味噌をつけてかじるだけですが、みずみずしいウリの食感とほんのりとした甘さを思う存分楽しめます。

 

この茂倉ウリ、おすくにでも提供しています。
はやかわ割子の具の一つとしてお出ししていますので、ご興味のある方はぜひお召し上がりください。

 

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やっぱり自分は、味噌をつけてかじるのが一番美味しいと思う!