月夜見山荘/おすくにのブログ

南アルプスの麓、日本で最も人口が少ない町・山梨県早川町に移住して20年。地域の人たちから教わってきた山の暮らしの知恵や技術を継承するために、山の暮らしの豊かさを分かち合うるオーベルジュ(宿泊施設のある飲食店)を2019年1月に開設。このブログでは、私たちの暮らしぶりや四季折々の山の恵みを紹介していきます。

山のつまみ

冬の保存食、柚餅子の作り方と楽しみ方

新春、いかがお過ごしですか? 月夜見山荘/おすくには10日(水)まで年始休暇をいただいていますが、慌ただしく寒期の干し物作りにいそしんでおりまーす。 今日は柚餅子(ゆべし) 柚子の実の中に絞った果汁と味噌、好みの木の実などを詰め、蒸して干し上げた…

アナグマのすき焼き

人によるとは思いますが、アナグマは獣肉の中で一番美味しいとも言われるお肉。 今日は定休日ですが友人が遊びに来てくれたので、少し前に知り合いの猟師さんからいただいて保存していたアナグマを試食してみることに。作ったのはすき焼き!一回戦は、脂の乗…

イワナの骨酒

昨日釣ったイワナを持ち帰り、塩焼きにはちょっと小さいイワナを焼き枯らして骨酒に。 う〜ん、旨い! 来シーズンはこれをメニューに加えたい!練習!実験!味見!と言い聞かせ飲酒に励む夜。 なんて幸せな夜なんだろう。田舎暮らしの特権かな。

ゆべし

柚子の中身をくり抜き、そこに味噌やゴマ、くるみなどを混ぜたものを詰め、蒸したあと紙に包み日陰で半月ほど干します。結構手間のかかる料理ですが、蒸して干す間に柚子の「香り」と、ゴマやくるみの「コク」、味噌の「塩気」が馴染んで絶妙なハーモニー。…

稚鮎のコンフィ

稚鮎が出回る季節になりました。この季節、どうしても作りたくなるのがコンフィ。 稚鮎をニンニク、タカノツメなどと一緒に油でじっくり煮るだけの簡単な料理ですが、ある程度保存も効くし、長く鮎を楽しめるいい料理だと思います。 コンフィはフランスの料…

イノシシの味噌煮

これはこの辺りの猟師の定番料理。脂ののったイノシシ肉をぶつ切りにし、酒、砂糖少々、味噌で炒め煮に、最後にネギをたっぷりと。酒にもご飯にもぴったり。イノシシの美味しさを純粋に楽しめる料理だと思います。 今回はネギではなく、タケノコと厚揚げと一…

猪とタケノコの山椒煮

今日ご予約いただいたお客様にお出しした料理です。猪肉とタケノコを、山椒と一緒に醤油仕立てで煮てみました。 タケノコは猪の大好物。なので合わせて料理にしても相性抜群。という私の妄想的な理論です。木の芽とタケノコ、これも相性抜群ですね。

タケノコの木の芽味噌和え

孟宗竹のタケノコがとれる季節になりました。この時期に作らずにいられないのがこの料理。 山椒の若い葉っぱをたくさん摘んできて、それを味噌、味醂などとすり合わせ、アクを取ったタケノコと和えて出来上がり。 木の芽味噌の出来具合が、この料理の成否を…

あかね鱒のスモークと新玉ねぎのマリネ

昨日作った甲斐あかね鱒のスモークを、新玉ねぎと一緒にマリネにしてみました。 オリーブオイル、酢などで作ったマリネ液にスライスした新玉ねぎとあかね鱒のスモークをどっさり。こりゃあ贅沢ですな。

甲斐あかね鱒のスモーク

お隣、富士川町の忍沢養魚場さんが育てている「甲斐あかね鱒」をスモークに。 まずは三枚におろしたあかね鱒を、レモン、玉ねぎ、ハーブなどと一緒に塩水に漬け込みます。 軽く水洗いして、丸一日風乾させたらいよいよ煙をかけます。(この段階でちょっとス…

鹿あばらのトマト味噌煮込み

鹿のあばらを2時間ほど水煮し、別に下茹でした大根、レンコンと一緒に、トマトと八丁味噌でコトコト煮込みました。 洋風なのか和風なのか、トマトの酸味が爽やかな、味噌おでんが完成です。

イノシシとセリの鍋

春がが近づき、地元産のセリも直売所などでちらほら見かけるようになりました。今日はコース料理のご予約をいただいたので、メインにそのセリを使った鍋を作ってみました。 まずはイノシシの肉をコトコト煮ます。今回はスジ肉を使いました。まるで、とんこつ…

イノシシのコッテリ味噌煮込み

イノシシのスジとスネを使って、味噌煮を作ってみました。 まずはスジがついたままのスネ肉をぶつ切りにし、酒、砂糖、生姜、ネギなどと柔らかくなるまでコトコト煮ます。煮汁を味見しましたが、イノシシのいいダシが出て、この状態でもかなり美味しいです。…

ハコベのオムレツ

春の七草のひとつ「ハコベ」を摘んで、オムレツにしてみました。 中はふんわりトロトロ、ハコベの食感がアクセントです。 しばらくの間、夜のメニューとしてご提供していきます。

鹿スネ肉のシチュー

2月の満月ナイトでお出しした鹿スネ肉のシチューをご紹介。 鹿のスネ肉は火を通すと硬くなるので、焼物などには使いづらいです。でも、長時間煮ると柔らかくなるので、煮込み料理にはぴったり。 おすくにでは、普段はしぐれ煮にしてご提供していますが、今…

タネツケバナの天ぷら

先日の摘み草講座で教わったタネツケバナ。早速、おすくにの周辺で摘んで、天ぷらにしてみました。 今の時期はまだ小さく、直径5センチほどのロゼットをいくつか採取。 これはこれで、かき揚げのようで可愛いですね。 クレソンにも似ていて、ほのかに辛味を…

わかさぎの南蛮漬け

諏訪湖で釣れたわかさぎを大量にいただきました。 冬に食べられる貴重な内水面のお魚、ありがたいです。 さっそく南蛮漬けにして、満月ナイトでご提供させていただきました。 食べだしたら止まりませんねー。

アカモミタケと大根のソテー

今年はアカモミタケをたくさん見かけました。 明るいオレンジ色が目立つので、知っていれば見落とすことは少ないと思いますが、怪しいきのこだと思って採らない人も多いかもしれませんね。 旨味の強いきのこですが、ボソボソとした食感なので、煮物、汁物よ…

チチタケと大根葉の炒め煮

旨味の強いチチタケ。栃木などでは、ナスと炒めてうどんや蕎麦の具にしてよく食べるそうです。 ナスと炒めるのは、ナスにチチタケの旨味を吸わせるため。それなら、味が染み込みやすい他の食材でもおいしくできるのでは。 ということで、畑から間引きした柔…

「鹿もも肉の味噌漬け焼き」と「稚アマゴの唐揚げ」

最近、夜のおつまみの充実を図っています。 新しくメニューに加わったのは、 ・鹿の味噌漬け焼き ・稚アマゴの唐揚げ の二種類 どちらも、「夜の部」にてお召し上がりいただけます。

ヒメサクラシメジの山椒煮

ヒメサクラシメジが採れたので、山椒煮を作ってみました。このきのこ、一見、サクラシメジにも見えますが、サクラシメジより、小ぶりで、色が濃いのが特徴です。酒の肴にぴったりの一品ができました。

猪汁

今日は、猪汁を作りました。地元の人もよく食べる料理です。 まずはぶつ切りにした猪肉に焼き色をつけ、それから酒と砂糖でコトコト柔らかくなるまで煮ます。 別の鍋で大根、人参、ごぼうをだし汁で煮ておき、そこに柔らかくなった猪肉とネギを加え、味噌で…

猪肉のリエット

今夜の新月ナイト(交流イベント)に向けて、脂ののった猪のバラ肉を使ったリエットを作ってみました。 まずは、バラ肉をぶつ切りにして焼き、そこにニンニク、玉ねぎ、ハーブ類、白ワインを入れて弱火でコトコト煮ていきます。 2時間ぐらい煮て、肉がほろ…

アマゴの南蛮漬け

お世話になっている養魚場から、稚アマゴを入荷しました。 このサイズは釣ってはいけない(15cm以下はリリース)ので、最近はなかなか食べる機会もないのですが、小さいヤマメやイワナを唐揚げにするとすこぶる美味い、という話は地元の方から何回も聞かされ…

ソプレッサータ(猪頭肉の煮こごり)

先日、罠に運よくイノシシがかかりました。 かなりの大物。 これから秋冬にかけて、コース料理を中心に味噌鍋やすき焼きなどで、しばらくご提供できそうです。 さて、冷凍ストッカーに入りきらない頭をどうするか。 ほほ肉、鼻、タンなど、コラーゲンもたっ…

鹿レバーの燻製

先日、ソミュール液に漬け込んだ鹿のレバー。10日経ったので、いよいよ仕上げの工程です。 まずは、ソミュール液から取り出し、4時間ほど流水で塩ぬき。 流水で塩ぬき 端っこを少し切って、フライパンで焼いて塩加減を確認!これがまた美味い! いい塩梅に…

アマゴの山椒煮

手打ちそばと山の食を冠に据える当店は、 山の食材を使った酒の肴にも力を入れていきたいと考えています。 これは、早川で釣れる川魚の代表格「アマゴ」(早川町ではヤマメと呼びますが)。 アマゴ これを、一度素焼きし、その後、山で採れた山椒の実と一緒…

廃鶏(親鳥)の料理

廃鶏(ハイケイ)とは、卵を産まなくなった鶏のこと。一般的には親鳥といったりもします。 早川では、重要な栄養源である卵を得るために、鶏を飼う家庭が多かったのですが、卵の他にもう一つの楽しみが、この廃鶏。 お客さんが来たとき、宴席があったとき、…

鹿の味噌漬け

鹿のあばらを味噌漬けに。 一週間ほど漬けて、骨ごと焼きました。 あばら肉の脂と味噌はよく合いますねー。 こってり、濃厚、肉も柔らかくなって最高です。 ご飯が何杯あっても足りません!

鹿ハツのガーリックコンフィ

鹿のハツをニンニクと一緒にオイル煮(コンフィ)に。 ローズマリーと塩をかけていただきました。 白ワインに合いますね。